総合内科専門医試験の受験記録【2022年 問題復元】

総合内科専門医試験の受験記録【2022年問題再現】
目次

はじめに

この記事は内科医夫婦(妻の方)が2022年9月に実施された第50回総合内科専門医試験を実際に受験したときの記録です。記憶の限り出題された問題を再現して紹介します。
自分たちの専門分野の膠原病・アレルギー、血液は割と正確かと思いますが、循環器や呼吸器あたりはあやしいです。サブスぺ領域の分類は独断と偏見です。

内科医夫婦(妻)

180/200問くらいになりました。


基本的に、問題→選択肢(点で選択肢を区切り、正答案に○、怪しいものには?を付記)として記載しています。
選択肢を忘れたものは~~に関する問題、とのみ記載しています。
2つ選べの問題はその旨記載しています。

内科医夫婦(妻)

もともとは来年度以降受験予定の夫のために問題を覚えるのが目的でしたが、せっかく覚えたので記事にしました。
細かいところは再現できていませんが、勉強の参考になるように問題の雰囲気は伝わるように心がけました。
もし間違いに気づかれた方は、コメント欄などからご指摘いただけたら幸いです。

問題再現

リウマチ膠原病・アレルギー

  • 線維筋痛症の治療2つ→○プレガバリン、○デュロキセチン
  • AOSDの治療→○トリシズマブ
  • TAKのPET/CT提示、治療は→○ステロイド トリシズマブ(訂正しました)
  • 腎機能が悪い回盲部ベーチェットの治療2つ→○ステロイド、○5-ASA、コルヒチン、TNF阻害薬、顆粒球除去
  • 末梢神経障害の出ている、ステロイド治療中のEGPAについて正しい文章→○治療はIVIG、30%が喘息先行、MPO-ANCA陽性が80%
  • IgG4関連疾患(AIH)の治療→○ステロイド
  • 痛風発作時に使用しない薬→○アスピリン、インドメタシン、ステロイド
  • 若い女性のアレルギー性鼻炎・鼻閉・コナヒョウダニアレルギー。治療で正しくないもの→○抗IgE抗体、抗ヒスタミン薬、LTRA、舌下免疫、部屋の掃除
  • 豆乳摂取後の運動でアナフィラキシーへの対応→○アドレナリン自己注射携帯の指導
  • 肺陰影、乾性咳嗽、血尿、蛋白尿、Cre正常。行う検査(GPAを疑う)→○ANCA、GBM、抗ARS抗体
  • RAでMTXが適応になりえるもの→○75歳以上の高齢、胸水あり、腎機能低下、授乳中
  • 血球減少などからSLEが疑われた症例で検査は→○抗dsDNA抗体
  • EGPAで認めない症状→○嚥下困難、肺胞出血、末梢神経障害、鼻茸
  • ラテックスアレルギーについて間違いの文→○1型アレルギーである、加硫促進剤に対する4型アレルギーである、バナナと交差反応を起こす、ラテックス特異的IgE抗体は特異度が低い、ブリックテストをする
  • アレルギーに関する正しい文→○点鼻の血管拡張薬を長期間使うと粘膜浮腫で鼻閉が起きる、鼻炎のステロイド点鼻は即効性がある、スギ花粉の舌下療法は飛散している時におこなう、第一世代抗ヒスタミン薬が1st choice
  • アスピリン喘息について正しい文→○COX1阻害薬を控える、強いアトピー体質がある
  • (RA疑いの多関節炎の3連問) 
  • (1/3問)多関節痛での必要な問診→○?最初に症状がでた関節はどこですか、転倒した時に左手をつきましたか、親指をよく使いますか
  • (2/3問)感度、特異度、検査前確率が提示され、検査後確率を求める計算問題
  • (3/3問)有用な検査を2つ選ぶ→○抗CCP抗体、○関節超音波
  • (Xpでbamboo spine、SpAの2連問)
  • (1/2問)SpAで実施するテスト→○schober test
  • (2/2問)SpAの身体所見→○腱付着部炎

血液

  • 動揺性精神症状などがある症例(診断:TTP)の治療→○血漿交換
  • CRAB症状がないM蛋白陽性症例(診断:MGUS)の治療→○経過観察
  • 治療の組み合わせの誤りを選ぶ→○エリスロポエチン-赤芽球ろう、TPO受容体作動薬-重症AA、TPO受容体作動薬-ITP
  • 心アミロイドーシスの治療薬→○メルファラン(コメント:daratumumabは選択肢にない)
  • アミロイドーシスの診断の染色→○コンゴーレッド染色
  • アミロイドーシスの予後を規定する因子→○心臓
  • 不明熱で脾腫、sIL-2R高値の症例(IVLを疑う)。行う検査→○ランダム皮膚生検、PET(コメント:疑い病名だと保険適応外)
  • 若年女性のリンパ節腫大、末梢血ギムザ染色でLymphoid系の芽球あり(ALL,LBLを想定)。行う検査→○FCM、蛋白分画
  • 貧血からの高拍出性心不全、黄疸をきたした若い女性で行う検査→○Hpt、RF
  • 赤白芽球症を引き起こさない疾患 1つ→○AA、MF、AML、CML、MDS
  • 輸血後の急激な呼吸困難。鑑別として正しくないもの→○輸血後GVHD、急性溶血反応、アナフィラキシー、エンドトキシンショック、TRALI、TACO
  • PVでまず行う治療→○瀉血
  • 焼肉摂取後の腎障害、下痢の症例の診断→○HUS
  • 骨髄穿刺(生検)が診断に必要な疾患→○骨髄線維症
  • (DICの2連問)
  • (1/2問)感染に伴うDICで低下する検査値→○AT 
  • (2/2問)治療を2つ選ぶ→○新鮮凍結血漿、○抗凝固薬、血小板輸血、抗菌薬(修正、追記しました)

感染症

  • 脾腫のある伝染性単核球症で制限するもの→○運動
  • 肺吸虫症の感染経路→○猪肉、エビの酢の物、牛肉、キャベツ
  • 細胞性免疫低下症例の発熱、咳嗽、クリプトコッカス抗原陽性。行う検査→○髄液検査
  • ワクチン接種の間隔に関する正しい文章を選ぶ→○風疹ワクチンから1週間後のインフルエンザワクチン(2022年現在は回答無し?)
  • ABPAに診断に必要な検査→○喀痰培養、PET/CT、βD、アスペルギルス抗原、(コメント:抗体は選択肢になし)
  • マレーシアから帰国後発熱、解熱後背中に紅斑、末梢血ギムザ染色提示(デング熱を想定)。問診すること→○蚊刺歴
  • マラリアのギムザ染色の写真が出てきて治療→○アトバコン+プログラニル、クロロキン
  • 下痢、発熱、便のグラム染色でカンピロバクター。問診すること→○鶏肉摂取、海外渡航歴、海産物摂取
  • 尿中肺炎球菌迅速陽性の髄膜炎の症例でまず行う処置→○血液培養、腰椎穿刺、頭部CT、メロペネム投与
  • 特発性細菌性腹膜炎の頻度の高い原因菌→○大腸菌、腸球菌、セラチア、バクテロイデス
  • CV挿入中の発熱でグラム染色提示。原因菌→○酵母様真菌
  • 挿管中の院内肺炎、ブドウ糖非発酵陰性桿菌への抗菌薬→○CFPM、VCM、CTRX
  • 風疹の疫学で正しい文章→○国内では小児より成人が多い、国内より国外が多い、若い女性に受診券が発行されている、男性は家族内感染が多い
  • 皮疹が提示。2週間前に同居家族が同じ症状。治療。(コメント:皮疹は水疱と思われ、潜伏期もふまえ診断は水痘を考えましたがわかりませんでした)→経過観察、イベルメクチン、セフェム、ペニシリン、アシクロビル

糖尿病・内分泌・代謝

  • SGLT2阻害薬の副作用として正しくないもの→○心不全、UTI、脱水
  • 家族性高コレステロール血症の診断に必要な検査→○アキレス腱Xp
  • MEN1に含まれる疾患を選ぶ→○ガストリノーマ
  • 甲状腺クリーゼで正しい文章を選ぶ→○相対的副腎不全になる
  • クッシング病の検査→○デキサメサゾン抑制試験
  • 腎血管狭窄に左右差がある症例(腎血管性高血圧)での検査所見→○アルドステロン上昇
  • スタチン抵抗性のHLで使用する薬剤→○PSCK9阻害薬
  • LDLも下げるが、TGを下げる効果の方が高い薬剤→○多価不飽和脂肪酸、PCSK9阻害薬、エゼチミブ、スタチン、陰イオン交換樹脂
  • DKAの治療→○短時間作用型インスリン、SGLT2阻害薬
  • PTH高値、低カルシウム血症。手レントゲン(短指症?)が提示(偽性副甲状腺機能低下症を想定)。合併するもの→○基底核石灰化、brown tumor
  • 原発性アルドステロン症の診断に必要な検査→○生理食塩水負荷試験
  • ビタミン欠乏-症状の正しい組み合わせ→ビタミンE-貧血
  • 周期性四肢麻痺を来すものを2つ?→尿細管性アシドーシス、アジソン病、原発性アルドステロン症、副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症
  • DM初期の反応性低血糖が疑われる低血糖への対応→一度の過量摂取を防ぐ?
  • 巨大副腎腫瘤の診断を問う問題→副腎皮質癌が選択肢にあり(追記しました)
  • 妊娠糖尿病で使用する薬剤を問う問題

神経

  • ワレンベルグ症候群の責任血管→○椎骨動脈
  • 錐体路障害をきたす疾患→○MS、CMT、GBS、CIDP
  • DLBの特徴2つ→○薬剤に対する過敏性、○夜間に大声を出す(RBD)
  • 本態性振戦の治療→○アロチノロール、サルブタノール
  • 髄液のパパニコロウ染色で陽性。診断→○髄膜癌腫症、転移性脳腫瘍
  • LESに合併するもの→○肺小細胞がん、胸腺腫
  • NMOの治療→○ステロイド
  • 群発頭痛の治療→○スマトリプタン皮下注
  • 片側の視力障害をきたしている頭部MRI写真→○後頭葉病変の写真
  • 進行性の麻痺あり、ALSに関して正しい文章→○ステロイドは治療に用いない
  • 突然の意識障害、頭部MRI画像正常と脳波所見あり(診断はNSCEを想定)。治療→○ジアゼパム、胃洗浄
  • 正中神経麻痺で有用な検査→○末梢神経伝導速度
  • 振戦の原因となる薬剤→○ツロブテロール
  • GCSとJCSを問う問題。
  • 多発単神経炎の症例、末梢神経伝導速度の所見でブロックあり?(鑑別診断:傍腫瘍症候群、CIDP、GBS、わかりませんでした)。行うことは→?IVIG、CT
  • (めまいの5連問 うち3問のみ)
  • (1/5問目?)回転性めまいを強く示唆する所見→頭位変換、潜時があるなど
  • (2/5問目?)動くものを見ると浮動性めまいがする疾患→○PPPD
  • (3/5問目?)Dix-hall-pike検査をしてはいけない疾患→○環軸椎亜脱臼

消化器

  • 後腹膜線維症、水腎、IgG4高値の症例で行う検査→○後腹膜生検
  • 十二指腸乳頭癌(画像所見提示)の治療→○膵頭十二指腸切除術
  • GAVEの写真が提示。治療→○アルゴンプラズマ凝固
  • HBSAg陽性、HBeAb陽性、HBV-DNA定量2.8 logの治療→○経過観察、IFN、核酸アナログ
  • 下痢型IBSの治療薬→○イリボー(5-HT3阻害薬)
  • PBCの初期からみられる症状→○皮膚掻痒感
  • 大酒家の背部痛、膵石の対応→○ESWL
  • 総胆管結石、閉塞性黄疸の治療→○内視鏡的ドレナージ
  • 劇症肝炎で重要な身体所見→○意識障害、浮腫、クモ状血管腫、腹水、手掌紅斑
  • 腹水著明、便秘、無尿、イレウスがある症例(胃がん腹膜播種)の対応→○肛門イレウス管で減圧、利尿剤、緩下剤
  • 膵胆道合流異常で正しい文章→○胆汁アミラーゼが上昇する、男性に多い
  • 肝細胞癌の治療で行わないもの→○インターフェロン、分子標的薬
  • 上部内視鏡、下部内視鏡画像でポリープ多数。診断→○FAP
  • 抗がん剤治療中の下血で大腸内視鏡所見が提示され、治療を選ぶ→UC、偽膜性腸炎、虚血性腸炎
  • NERDに関する正しい文章を選ぶ問題
  • 重症膵炎(感染性膵壊死)の治療を選ぶ問題→EUS下経消化管(経胃)膿瘍ドレナージ(追記しました)
  • 肝嚢胞腺癌か肝内胆管がんのCTで手術を選ぶ問題(追記しました)
  • 転移性肝がんのCTと病理写真→原発精査で上下部内視鏡(追記しました)

腎臓

  • ループス腎炎の治療→○ステロイド
  • 腎血管性高血圧の症例でCaブロッカーにARB追加しその後から腎機能悪化。のちにアルドステロン高値、レニン高値が判明。対応→○ARB休薬
  • 悪性腎硬化症と高血圧性腎硬化の比較で間違っている文章→○血栓性微小血管症は、高血圧性腎硬化症で認め、悪性腎硬化症で認めない
  • KDIGOの基準に使われている項目を2つ→○尿量、○クレアチニン
  • ワーファリン治療後のコレステロール塞栓(腎病理提示)、腎障害。みられる所見→○網状皮斑、間欠性跛行、DVT、紫斑
  • CKDの重症度分類に関して正しい文章→○eGFRの計算は男女で異なる
  • 若年男性の血尿(診断:IgA腎症)。治療→○ステロイド
  • 20代男性のネフローゼ症候群、腎病理提示。この疾患(MCNS?)で正しいもの→○再発が多い、自然軽快する
  • 腎病理提示(半月体形成性糸球体腎炎)、診断に有用な検査?→抗GBM抗体、ANCA
  • 巣状分節性糸球体硬化の病理所見の特徴を選ぶ問題。

呼吸器

  • 肥満男性のポリソムノグラフィー提示(診断:SAS)、治療→○CPAP
  • 胸膜中皮腫の1st line (CDDP+PEM)でPD、2nd line→○抗PD-1抗体
  • 認知症の喘息患者で改善乏しい時に確認すること2つ→○胸部XP、○吸入手技の確認
  • A-aDO2の計算問題
  • 意識障害、CTで左肺尖部Pancoast腫瘍での検査所見→○高Ca血症
  • 肺癌terminal、意識障害、高Ca血症の初期治療→○生食、ラシックス
  • カブトムシ飼育中のおがくずでの過敏性肺臓炎の治療→○ステロイド
  • 呼吸器症状のある患者に対してサージカルマスクをせず医療従事者が気管挿管(気管支鏡?)した際に予防内服する菌→○髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌、結核
  • 結核の入院基準→○塗抹陽性
  • 結核治療において治療期間延長となる副作用→?HUA、DM、COPD
  • MAC症の治療でつかわないもの→○INH
  • NTMの治療でつかわないもの→○PZA
  • 加湿器肺の治療→○抗原回避(追記しました)
  • (80代女性の咳嗽の4連問、ICS/LABAで改善なし、結核既往、CTで気道狭窄)
  • (1/4問目)確認する問診事項→○喫煙歴、職業歴、アレルギー歴
  • (2/4問目)スパイロメトリーの所見を問う問題
  • (3/4問目)聴診所見→○stridor
  • (4/4問目)次にする検査→○?気管支鏡、PET、NO
  • (妊婦の喘息の3連問)
  • (1/3問目)初期対応→○気管支拡張剤吸入
  • (2/3問目)検査→?NO、MOST
  • (3/3問目)本人は妊娠中なので薬を飲みたくないと。どう伝えるか→○吸入ステロイドを使いましょう

循環器

  • 心臓サルコイドーシスで行わない検査→○ピロリン酸シンチ
  • 右心不全の兆候→○下腿浮腫、○頸動脈怒張、呼吸困難
  • 急性心膜炎で間違いの文章→○心膜摩擦音の特異度は低い、ウイルスによるものが多い、尿毒症から起こる
  • MRの治療(後尖逸脱)→○弁形成、弁置換
  • Stanford Bの大動脈解離で出ない症状→○脳梗塞、上肢の血圧左右差
  • 気が遠くなる発作を繰り返す30代女性。QT延長あり。経静脈ペーシングで安定。不要なもの→○加算平均心電図、遺伝子検査、ICDを検討、家族歴の確認。
  • QT短縮の原因となる電解質異常→高Ca血症
  • 心電図:2:1AFLと1:1 AFL?の治療→○ベラパミル、非同期カルディオバージョン、リドカイン
  • サルコイドーシスに関わらない職種→○遺伝カウンセラー、MSW、眼科医、呼吸器内科医
  • LAD 90%狭窄+重症ASの治療→○AVR、○CABG、PCI、PTAV
  • (IE 2連問)
  • (1/2問)過去にPCI+CABG、AVR(生体弁)歴ある症例の大動脈弁IE。行わない検査を選ぶ問題。
  • (2/2問)IE、ARが急激に悪化、不適切な処置→○IABP
  • ACSについて正しい文章を選ぶ問題。
  • 大動脈解離+AMIの症例でやらない治療を選ぶ問題→?IABP、PCI、頭部CT
  • チアノーゼのある高齢者ASD、治療の治療を選ぶ問題。
  • PHの右心カテ所見で正しいものを選ぶ問題。

総合

  • (救急の5連問)
  • (1/5問)夫が下顎呼吸、妻に電話で指示すること→○胸骨圧迫
  • (2/5問)救急隊の心停止の確認方法→○頸動脈触知
  • (3/5問)救急隊が医師の指示で可能な処置2つ→○食道閉鎖式エアウェイ、○アドレナリン投与
  • (4/5問)気管挿管困難が予想される所見2つ→○舌浮腫、○環軸椎亜脱臼、虫歯
  • (5/5問)挿管を確認するのに有用?なもの→○カプノモニター(EtCO2)
  • (ICUの3連問)
  • (1/3問)人工呼吸器中、肺炎予防で正しい文章→○人工呼吸器を滅菌する、○呼吸器使用前後に手指消毒する
  • (2/3問)人工呼吸器管理中、抜管できる条件→○1分間の呼吸数/1回換気量=30/分/L、抜管テストで冷や汗、抜管テストで脈拍140以上、抜管テストで興奮、FiO2 0.6でSpO2 90%保てる
  • (3/3問)挿管中のショック(エコーで気胸あり、緊張性気胸疑い)→○胸腔穿刺、抗菌薬、ノルアドレナリン
  • (3連問:急性発症の左背部痛、腹部に皮膚線条がある症例。尿路結石→高カルシウム尿症→クッシング病の診断の流れを想起)
  • (1/3問)鑑別診断の組み合わせ→○尿管結石、○膵炎、○骨折、大動脈解離、腹部大動脈瘤
  • (2/3問)本症例でみられると思われる身体所見→○CVA叩打痛、グレイターナー徴候
  • (3/3問)痛みの原因を調べる検査と、背景にある疾患を調べる検査→○腹部CT、○尿中コルチゾル測定
  • (英語論文の3連問)
  • (1/3問)インフルエンザ(RCTメタ解析)に関する論文を読んでPICOのPとOに該当する箇所を問う問題
  • (2/3問)Intention-to-treatの意味→○脱落したかを問わず当初割り付けした群で解析
  • (3/3問)フォレストプロットの解釈、Heterogeneityの意義などを問う問題
  • (特定健診の3連問)
  • (1/3問)特定健診の対象年齢→○40-74歳
  • (2/3問)特定健診での40台男性、LDL 160くらい、腹囲85cm、FBS110、BP 130/70くらい、UA 8での診断→○HL、○メタボ
  • (3/3問)特定健診で聞かれないこと→○海外渡航歴、喫煙歴
  • (陰嚢痛の2連問)
  • (1/2問)精巣捻転の症状→○?嘔吐
  • (2/2問)精巣捻転の治療→○?用手整復
  • (3連問:中年男性の微熱、頸部痛あり、リンパ節腫大あり、咽頭所見なし、収縮期駆出性雑音。頻脈。初診時に咽頭炎と診断され、抗生剤を処方されるも改善なし、再診時に抗生剤を処方された。その後他院を受診した。診断は亜急性甲状腺炎? 菊池病も考えられたが、菊池病にしてはやや年齢が上だった印象)
  • (1/3問)初診時に診察すべきだったもの→○?甲状腺、リンパ節腫大
  • (2/3問)診断のための検査→?
  • (3/3問)再度抗生剤を出したときに影響したバイアスで間違いを選ぶ→visceral bias、anchoring bias、availability bias、confirmation bias、psych-out
  • (脱毛3連問:産後6ヶ月の夜泣きが酷くて抑うつ傾向の32歳母親のびまん性の脱毛)
  • 脱毛の原因→円形脱毛症、抜毛症、女性ホルモン脱毛症、AGA、産後脱毛症
  • 治療→○?ステロイド外用、ミノキシジル
  • 追加の検査→?甲状腺ホルモン
  • (口渇のある高齢男性の3連問)
  • (1/3問)問診すること2つ→○夜間尿量、○飲水量
  • (2/3問)口渇の原因薬剤→○アミトリプチン、アセトアミノフェン、スタチン、トコフェノール
  • (3/3問)薬剤性が疑われた時の本人への説明→○処方医と相談してみましょう
  • 心肺蘇生中、アドレナリンに反応なく、プロプラノロール服用が判明した症例の治療→○グルカゴン
  • 精神疾患(神経性食思不振症?パニック障害 訂正しました)の保険適応→認知行動療法
  • 助産師の手の名称→○トルソー徴候
  • トリアージに関する問題→黒、緑、黄、赤、判断不可
  • 抗がん剤治療の遅発性嘔吐に対する薬剤で、予防的に使用しないもの→○メトクロプラミド、デキサメタゾン、グラニセトロン、オンダンセトロン?、アプレピタント(追記、修正しました

全体の感想
2020年、2021年と開催が2年延期されていましたが、風疹の予防接種がアップデート(2020年10月更新)されていない点やアミロイドーシスの治療薬がアップデートされていない点、流行りのECMOが新内科専門医試験で出題されている一方でこちらでは出題されていない点などから2020年に作った問題を今回出していた可能性があります。
問題全体としては、難しい疾患・治療というより、よく診る疾患を深く勉強した方がよさそうでした。各専門分野の難問は全く手が出ないものもあり、その他の基本的な問題でミスを防ぐのが重要かもしれないと思いました。

内科医夫婦(妻)

2022/9/24 追記:記事公開後、コメント欄経由等で多くの受験された先生方に問題に関するコメントをいただき、内容を修正・追記させていただきました。ありがとうございます。

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この記事を書いた人

初期研修医や内科診療に携わる若手医師、医療従事者への日々の診療・生活の手助けになるような発信をします。
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・医師のお勉強
・医師のライフハック
・医師夫婦の育児

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 試験お疲れ様でした。
    同じく50回の受験者の者です。
    何箇所か復元間違いがありますので、指摘させて頂きます。

    1.高安動脈炎の問題はトシリズマブは選択肢になく、素直にステロイドが正答でした。

    2.精神疾患の治療は神経性食思不振症ではなく、パニック障害だと思います。

    3.副腎の巨大腫瘍は、副腎皮質癌が選択肢にあったと思います。

    こんなに復元できて凄いですね。
    自己採点に活用させて頂きました。

    • Dr. G先生
      ご指摘いただきありがとうございます、お互いタフな試験お疲れさまでした。

      1.ほかの方にもご指摘をいただき、当方の記憶違いと存じます。専門領域にもかかわらず誤りがあり、失礼しました。
      2.こちらも当方の記憶違いと存じます。訂正させていただきます。
      3.ご指摘の通り、副腎皮質癌が確かにあったと思いました。追記させていただきます。

      ご指摘いただいたような間違いも何点もある復元ではありますが、多少なりともご参考になりましたら幸いです。

  • 自分も今年うけました。難しかったです。

    肝臓腫瘍が2問ありました。
    肝嚢胞腺癌か肝内胆管がんのCTで、手術。
    もう一つは、転移性肝がんのCTと病理写真があり、原発精査で上下部内視鏡だったと思います。
    重症膵炎(感染性膵壊死)の治療を選ぶ問題→胃と接していたので、巨大ですが、まずEUS下経消化管(経胃)膿瘍ドレナージが正解だと思います。
    呼吸器で加湿器肺炎で抗原回避もあったような気がします。

    • DrK先生
      試験お疲れさまでした。疾患の深い理解が求められる問題も多く、同じく難しく感じました。
      消化器領域の問題を中心にコメントいただきありがとうございます。

      ・肝臓がんの問題は確かにいくつかあったような気がしたものの、どんな問題か覚えておりませんでした。
      ・感染性膵壊死の治療に関しまして、非常に勉強になります。ありがとうございます。
      ・加湿器肺の治療も失念しておりましたが確かにございました。

      該当箇所を記事内で追記させていただきました。

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