この記事では初期研修医におすすめの超音波検査ができるようになる参考書を3冊紹介します。
この記事で紹介する3冊
この記事で紹介するのは下記の3冊です。
- 解剖と正常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター
- 疾患と異常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター
- ビジュアル基本手技7 必ず撮れる!心エコー
①解剖と正常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター
本書は解剖・正常像が学べるエコーの入門書で、疾患と異常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター と2冊でセットと考えてよいと思います。
編集はどちらも 心臓血管研究所/一般社団法人日本超⾳波検査学会 臨床検査室長/理事長 種村正先生です。
超音波検査、特に心エコーの専門家の検査技師さんです。
エコーは検査する人の技術による差が出やすいので、まず正常像を理解したうえで異常所見を積極的に取りにいかないと上達しません。
本書ではプローベの当て方などエコーの基本から、臓器の解剖、正常所見、遭遇する頻度の高いエコーの異常所見の一部まで網羅されています。
エコーの入門書として最適の一冊です。
ひとつの画像につき、被験者の実際の当てる場所、正常のエコー画像、シェーマ、解剖図がセットになっています。
研修医で消化器内科研修で腹部エコーに触れたり、循環器内科研修で心エコーに触れる際に予習しておき、なるべくたくさん経験することをお勧めします。
この本の特徴として、全身臓器を扱っていることが挙げられます。
心臓・腹部臓器をはじめ乳腺や血管、整形領域などエコーが得意とする領域を広く扱っています。
②疾患と異常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター
この本は 解剖と正常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター の異常像編です。
異常像編では各疾患に対するエコーでの異常所見が描かれています。
実際の症例で自分から疑われる所見を自分からとりに行く練習を積んでいくために、本書で異常像を理解すればよいでしょう。
技師さんの目線でかかれておりエコーのレポートの書き方もわかります。
エコーは侵襲性の低い検査なので、検査の閾値を多少下げて実際にあててみる頻度を増やしていくといいでしょう。
本書を読めば、さまざまなエコー検査(心エコー、腹部エコー、乳腺エコー、、)での疾患・異常所見がわかります。
なお、エコー検査室というセッティングではおそらくこの2冊で十分ですが、例えば救急外来でのエコーという実臨床の場面ごとでは追加で勉強が必要かもしれません。
わたしは下記を初期研修時の救急外来でポケットに入れて参照していました。
③ビジュアル基本手技 7 必ず撮れる!心エコー
本書は実際に心エコー検査を行う際に参考になる本です。
本書は基礎編、実践編に分かれ、心エコーの一通りの解説をしてくれている本です。
もちろんシェーマや実際のエコー写真も多数掲載されています。
本書を読めば、心エコーのレポートが読め、書けるようになります。
基礎編では、心エコーの基礎、必要性、種類(断層法、ドプラ法、Mモード法)ごとの概説がされ、
実践編1では、
- 断層法、ドプラ法、Mモード法ごとの描出方法
- エコーレポートの書き方
- 患者さんが痩せ、肥満などで上手く撮れない 場合の対処法
が書かれており、
さらに実践編2では、下記のようなシチュエーション毎の心エコー検査の当て方がわかるようになり、実践的な仕様です。
- 不整脈のある症例での当て方
- 共通のある症例での当て方
- 心不全が疑われる症例での当て方
- 心雑音がある症例での当て方
腹部エコー版もあります。
記事のまとめ
今回は3冊の医学書を紹介しました
- 解剖と正常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター・・・腹部エコーの撮り方がイラスト付きで学べる
- 疾患と異常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター・・・正常像を学んでから、疾患と共にエコーを学ぶ
- ビジュアル基本手技 7 必ず撮れる!心エコー・・・心エコーはこの1冊で、大判で画像も多くもやすい
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