【初期研修医】研修医におすすめの心電図の参考書3冊

【初期研修医】研修医におすすめの心電図の参考書3冊

この記事では初期研修医におすすめの心電図読影ができるようになる参考書を3冊紹介します。

これは、200冊超の医学書を自宅に保有する内科医夫婦(血液専門医・リウマチ専門医)によるレビューです。
2人とも市中病院・大学病院で初期研修・後期研修を経験し、現在も研修医指導をしています。
若手医師がどんな疑問点を持って臨床をしているか、それを解決する本はどれかを理解したつもりで書きました。
不明点などあれば遠慮なくご連絡ください。よろしくお願いします。

目次

この記事で紹介する3冊

この記事で紹介するのは下記の3冊です。

  1. 3秒で心電図を読む本
  2. 心電図の読み方パーフェクトマニュアル
  3. レジデントのためのこれだけ心電図

①3秒で心電図を読む本

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この本の役立つ場面

  • 心電図は読むところが多くてどう読んでいいかわからないという方に
  • 心電図読影が苦手で勉強が進んでいない方に

この本でわかるようになること

  • 心電図読影の際の目線の動かし方がわかる
  • 心電図を3秒で読むテクニックがわかる

本書は症候とくみ合わせて、心電図読影が3秒でできるようになるという本です。

内科医夫婦(夫)

実際筆者もこの本を読んでから3秒で読影できるようになり、現在でもその手法を活用しています。

著者は、財団法人 心臓血管研究所 所長の山下武志先生です。

  • 心電図は情報量が多く、どこから読んだらいいかわからない
  • 不整脈の種類が多くてパターン暗記では覚える用が多くて大変

という方にお勧めの心電図読影の本です。

心電図読影をstep1,2,3に分け、1step毎に1秒で読む方法を提唱しており、この通りにすれば本当に3秒で心電図読影ができてしまいます。

心電図といっても、下の2つの状況では見るポイントが違ってきます。

  • 胸痛で救急搬送された患者の心電図読影
  • 無症状で健診での心電図読影

また心電図読影だけでわからないこと・心電図という検査の限界を認識することも重要です。

そうした視点から、症状・状況に合わせた心電図の活用方法を紹介しています。

A5サイズ、縦書きで読み物のような感じで読みやすく、全150ページ程度と数時間で通読できます。

最後に10問ほどの練習問題が載っており、本書で紹介されている視点の動かし方を実践して読む練習ができます。

内科医夫婦(妻)

初期研修医のころ様々な分野の本をたくさん読みましたが、最もためになった参考書の一つです。今でも健診の心電図読影などで役立っています。

心電図読影を新しい角度から解説しているので、心電図をある程度勉強した方でも新たな気づきがあると思います。(異常Q波にとらわれない方法、など)

②心電図の読み方パーフェクトマニュアル

この本の役立つ場面

  • 心電図読影を腰を据えて勉強するとき
  • 心電図読影の基本を学びたいとき

この本でわかるようになること

  • 心電図の典型的な波形パターンを知りたいとき

本書は臨床における心電図読影の学習の王道の一冊です。

編集は、渡辺 重行先生(水戸協同病院 院長)、山口 巖先生(筑波大学医学医療系 循環器内教授、出版時)です。

分量が多く読むのが大変そうですが、本の始めの10ページ程度で心電図の原理や基礎についての解説があり、そこをまずはしっかり理解することが重要になります。

原理や基礎を学んでからは、見開き2ページで1つの心電図所見のテーマを解説しており、見やすさ、参照しやすさに定評があります。

全21章からなりますが、章ごとにまとめと練習問題があり、より実践向けの仕様になっています。

基礎から書いてあり、臨床検査技師さんや看護師さんの勉強にも役立ちそうです。

内科医夫婦(夫)

大きく重いので持ち運びがしづらく、積読になってしまうおそれも(筆者経験)。。
分量が多い本がとっつきにくい方は①や③で紹介する本で学んでからでもいいかもしれません。

レジデントのためのこれだけ心電図

この本の役立つ場面

  • 心電図を始めて勉強するとき
  • 心電図読影を細かいことを抜きに学びたいとき

この本でわかるようになること

  • 緊急性の高い心電図所見の読影、対応方法がわかる
  • 心電図読影の重要なポイントがわかる

本書はレジデントが初めて心電図を勉強することをする際の勉強の助けとなる本です。

内科医夫婦(夫)

著者は佐藤弘明先生です。コウメイ塾(ブログ)の運営者であり、国試の問題の丁寧な解説で有名です。
私もコウメイ塾には国試を勉強する際にもお世話になりました。

本書は難しいこと、細かいことはできる限り省略しわかりやすさ重視で書かれている心電図の参考書です。

超緊急の心電図、経過観察でよい心電図を分けて解説してくれており、まさにレジデント目線での心電図読影の参考書になっています。

さらには不整脈ごとの初期対応が書かれており、レジデントが経験することを想定した実践的な内容になっています。

内科医夫婦(妻)

自分たちが研修医だったときは出版されていなかったのですが、回ってくる研修医の先生に貸してもらい読んでみました。
現在は教える立場ですが、教える際にも非常に役立つ内容でした。
自分の研修医時代にあれば。。とも思いました。

記事のまとめ

今回は3冊の医学書を紹介しました

  1. 3秒で心電図を読む本・・・本当に3秒で読めるようになる目線の動かし方がわかる
  2. 心電図の読み方パーフェクトマニュアル・・・心電図の原理から典型的な波形が辞書的に参照できる
  3. レジデントのためのこれだけ心電図・・・初学者に対する説明が丁寧。わかりやすさは随一。
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この記事を書いた人

初期研修医や内科診療に携わる若手医師、医療従事者への日々の診療・生活の手助けになるような発信をします。
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